推論のいろいろ                     ヤルデア研究所 伊東義高      

@ ゾウリムシの判断 ……<同一刺激同一反応:パターン反応> ・遊泳中に何か浮遊物に当る。 ・触覚が働く…物理的センサーが一定の刺激をうける。 ・「この感触は食えるものだから、食え」と判断する。 ・「この感触は食えるものではないから、食うな」と判断する。 『刺激○○のものは××である』 A サカナの判断 ……<類別判断……餌・敵の認識カテゴリー> ・遊泳中に何やら動くものを発見する。 ・よく見ると「赤い・小さい・細長い」ものである。 ・「このようなものはミミズだから、食え」と判断する。 ・よく見ると「赤い・小さい・丸い」ものである。 ・「このようなものは見たことないから、放っておけ」と判断する。 ・よく見ると「大きい・動く」ものである。 ・「何か分らぬが、敵かもしれないから、逃げろ」と判断する。 『○○の属性を持つグループは一般に××の通性を持つものである』 B サルの判断 ……<経験的帰納的識別と短絡的類比的推測> ・ジャングルで赤い果実を見つける。 ・これは「赤くい、丸くい、固い」果実でサル語でいう[アップル」と認識する。 ・「この果実は父さんも食った、母さんも食った、兄さんも食った」と思い出す。 ・「だからこれは食えるものであろう。食え」と帰納的判断をする。 ・これは「赤くい、丸くい、柔かい」果実で「アップルではない」と認識する。 ・「アップルは赤くて丸い。これも赤くて美味い。故にこれも食える?」 ・少しずつ齧る。美味!サル語で「トマト」と命名する。 ・試しに頬張ってみる。不味い!!「ホオズキ」と命名する。 『似たように見えるものは、似たような性質のものである』 ・成功の場合(トマト)と失敗の場合(ホオズキ)がある C ヒトの判断 ……<induction、deduction、abduction> ・ある事象を観察して「通性」「特性」を認識する。 ・同じレベルの通性を持つものを「種」とし、「類」とする。 ・相異なる特性を以って、同種の他の個物と識別する。 ・「別特性」の個物も「同種通性」「同類通性」は共有すると推測する。 ・ 特性と通性は反比例する。 ・ 内包と外延は反比例する。 ・ 具象と抽象は反比例する。 科学的なアプローチ ・外観・現象を把握することを観察という……正確に客観的な事実を収集 ・内部の構造を調査することを分析という……要素・位相・作用に分解調査 ・構造的原理を仮定することを推定という……多くの観察・分析から帰納 ・推定の原理から現象を論理的に検証する……推定の無矛盾性を証明する abduction的なアプローチ ・分析を経ずに観察から構造的原理を推定……成功すれば哲人賢者の直観    ……失敗すれば阿呆のやぶ睨み

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