創造とマトリックス              ヤルデア研究所 伊東義高    

@ 創造とは ・人の遺伝子の数はマウスやフグと同じくらいで、ミミズやハエの倍ぐらいしかないとか。 ・生活体験を記憶・学習し、自然環境に適応するだけなら人は猿止まりで進化はなかった。 ・人とチンパンジーは生物学的にはほとんど違わないが、その文明・文化は大違いである。 ・猿と人ととの決定的な違いは困った時にどう対応するか、つまり問題解決の仕方にある。 ・現在の問題解決を学習による過去ベストに求めるか、工夫による未来ベターに求めるか。 ・猿は人に近いとは言え,頭の使い方としての「覚える」「考える」の割合に大差がある。 ・「覚える」とは自己体験や他者情報を整理・統合して脳内に貯蔵し、引出すことである。 ・「考える」とは認知していることや覚えていることを点検・変形し結合することである。 ・偉い人から正しいことを教えられ、正しく覚えておけば、間違えることはほとんどない。 ・間違えない代わりに、覚えたことを超えることはなく、世代を超える進歩は起こらない。 ・一方、自分で考える場合には答えが幾つも出てきて、どれが正解かその場では分らない。 ・正解の保証がない代わりに、得られた答えの中には大発見・大発明の可能性があり得る。 ・「考える」とは「工夫する」「創造する」と同義であり,「想像する」等と類義である。 ・これらの共通定義は「AとBとを結合して、新たにCなるものを生み出す」ことである。 ・一般的にいえば「テーマBにヒントAを結び付けて、創造物Cを創り出す」ことである。 A マトリックス的組み合わせ ・一人がテーマBについて考えている場合、ヒントがA1A2A3…のどれかでCは変る。 ・十人がテーマBについて考えている場合、ヒントをAに限ってもCが同一とは限らない。 ・しかし、テーマBの創造的な問題解決の鍵はどんなヒントAに出会うかに関わっている。 ・幅広い思考をするにはヒントAを幅広く求めることではあるが、際限のない話でもある。 ・また問題解決である以上テーマBも「特定B」に限らず類縁のB1B2B3…でもよい。 ・「テーマ群:B1B2B3…」と「ヒント群:A1A2A3…」の組合せが考えられる。 ・テーマ群とヒント群の総当たり戦となればリーグ戦であり、マトリックスの登場である。 ・テーマ群は「現前のテーマB」「懸案のテーマB」「所与のテーマB」と類縁近縁となる。 ・ヒント群は「従来方法」「利用資源」等と類縁近縁のほうが楽であるし、効率的ではある。 ・ヒント群がそれらやテーマと全く無縁や乖離・相反するもののほうが奇想天外案は出る。 ・マトリックス創造を考える時に重要な意味を持つのはヒント群のラインアップといえる。 ・ヒントとはテーマに関係する理性的・科学的で言語化・数値化に馴染む情報とは限らない。 ・ヒントとはテーマに関連する感覚的・印象的で言語化・数値化に馴染まぬ情報も可である。 ・潜在意識下的思考を刺激するには発想者に馴染みで、好感度の高いイメージが好ましい。 ・最終的には発想者が「マイ・タイプ」を見つけることであるが、本論はその参考を目指す。

トップへ戻る





100MB無料ホームページ可愛いサーバロリポップClick Here!