夢の中で考える法                     ヤルデア研究所 伊東義高      

夢 と 閃 き (1) ひらめきとは ・創造の話と閃きの話とはいつでもツガイである。 ・それは順序だてて論理的に考えた結論ではない。 ・ある論理回路部分を飛躍した突然の仮説である。 ・論理とは構造要素が法則的に整列した鎖である。 ・論理の飛躍:短絡とは別系列の鎖の交差である。 ・二ユーロン・ネツトワークのバイバス的な接続。 ・順次処理の左脳と全体把握の右脳の傍流的交流。 (2) なぜ短絡するか ・左脳は順次処理・系統処理が得意な理論計算脳。 ・論理処理中に不全要素や欠落要素があると困る。 ・結論を急かれている場合は何かでの間に合わせ。 ・木に竹を継ぐ不自然さが飛躍となり短絡となる。 ・右脳は全体把握・印象整理が得意な情緒印象脳。 ・そこでは各要素が類似性・近在性により集落化。 ・集落内、集落間に論理的・因果的な脈絡は不要。 ・新しい強い類縁性が混じると集落を組み替える。 ・水に油が混じる違和感が飛躍や短絡と目に映る。 (3) 気付くには ・論理乱脈は閃きの必要条件で十分条件ではない。 ・ある意味では脳はいつも非意図的に脱線・乱脈。 ・結論がダメなものなら廃棄して次の思考に移る。 ・閃きは直観的な「使える」という着想感である。 ・前頭葉が「aha !」と感じ、「イケル」と評価。 ・「新奇性」と「効用性」が共に直観されたもの。 ・ふだん脳は周辺に軽い警戒意識を持つ緊張状態。 ・この防衛的緊張感は状況により大きく変動する。 ・叱られる、笑われる、無視される…避けたい事。 ・過去体験に照らしてOKか否かを判断する常識。 ・前頭葉は創造の座であると共に常識の座である。 ・不安緊張感が強いときは安全サイドに判定する。 ・愚案珍案を大量に着想させるには緊張を減らす。 ・急かされない状況、笑われない雰囲気…の保証。 (4) 閃きは拡散思考で ・創造は一般に拡散思考と収束思考の二段階構造。 ・前者は極端な帰納法で仮説を模索造成するもの。 ・後者は堅実な演繹法で仮説を検証修正するもの。 ・前者は「新奇性」と「効用性」とが不可欠条件。 ・前者の産物は可能性があって、保証のないもの。 ・前者は思考時間と着想の質と量に相関性がない。 ・ここに創造の特徴があり、煙たがられるゆえん。 (5) α波と閃き ・巷ではα波と創造について著作や講座で姦しい。 ・中には行き過ぎた商業主義がα波=閃きと短絡。 ・発明発見の95%はβ波の平常の覚醒時の所産。 ・着想できない時は欲求不満、気掛りとして潜在。 ・潜在意識下思考がα波状態期に閃くことがある。 ・β波状態期での十分な仕込みと解決欲求が必要。 ・α波だけの小原庄助は半ボケ人で創造人でない。 ・十分なβ波思考にα波思考を加えるのが創造的。 ・予期せぬα波閃きを予期したα波閃きにしたい。 (6) 夢で閃く ・夢を見るノンレム睡眠はα波より緩やかなθ波。 ・整合性をチェックする前頭葉が相当ボケた状態。 ・呼び出された潜在記憶要素が奔放に合同コンパ。 ・思わぬ出逢い、かりそめの恋、思わぬ子の誕生。 ・いつもはうるさい前頭葉がうっかり認知をする。 ・この一連の流れを創造と結び付けるのが自覚夢。 ・連日あるテーマにつき真剣にいろいろと考える。 ・中途半端な小案には満足せず気掛り状態を作る。 ・就寝時にシユルツの自律訓練法等でリラックス。 ・明朝テーマに関連する夢を見られると自己暗示。 ・明け方の夢はすべて無批判に即時メモする習慣。 ・こじつけ気味でもテーマ関連性があれば赤丸印。 ・次第に狙った夢を見る事が出来つつあると自覚。 ・馴れてくれば夢とうつつが切れ間なく連続する。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ ユメ・ウツツを楽しむ  ←(ぐっすり)→ ←(うとうと)→ <備考> ・何も覚えていない   ・「屋根から落ちる夢」「熊に追われる夢」…恐    <長年の願望や抑圧または最近   ・「敵を銃で撃つ夢」「人と口論をする夢」…怒     の出来事で、強いもので度重   ・「美女に囲まれている夢」「酒を飲む夢」…快        なるものが夢に出て来る>     ・「雲の織毯の上でポールを打つゴルフの夢」    <最近の未解決の気     ・「提案書の表紙を真っ赤に塗ろうとしている夢」   がかりな案件の夢>        ・ユメ・ウツツの寝心地は満点    <鳥の鳴き声、雨戸        ・夢はなおも続く     を開ける音…等が         (意識して夢を続けることもできる)     遠くに聞こえる> ・夢の中でもう一人の自分の声がする事がある  <夢見ている辺縁系   「そろそろあの問題を片付ける夢を見ようよ」   に対する醒めかか 「これはいけそうだ。もっと先を続けようよ」   った前頭葉の言葉、 「これはちょっと虫がよすぎるんじゃないか」   批判的・否定的な ・半覚醒であることを薄々気付いても慌てない   言葉が出てくると 「今いい夢を見ているのだ。夢は更に続くぞ」   その夢を抑圧して 「この夢のミソ(キーイメージ)はこれだな」   忘れることが多い>   ・「この夢を忘れないうちに起きよう」   <この時強い刺激に出逢う   ・静かに目を開け、静かに起きる       と夢を全部忘れてしまう>       ・何はともあれ、夢をメモ書きする   <くだらぬ・使えぬ (非条理は問わず、チェックは後刻)   等の否定語を思い  (思い出すままに、順序は不問)     浮かべると後が出 (キーイメージさえ覚えれば尾鰭がつく)  てこなくなる>        ・目覚めてはいるが未だ半ボケ      <面白い夢に二重丸   ・まだ夢の続きだと思う            をつけておく>   「なぜ、こんな夢を見たのだろう」 「この続きはきっと明日の    <こんな自分  朝見ることができる!」     を誉めてやる> @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 暁の発想体験譜 (1) 「オプティモア」 ・H6.2.23朝:床の中でうつらうつら夢見ていた。 ・ファミコン・ゲームの夢の中で別人の自分の声。  「遊んでないで、マジに仕事の夢を見なくちゃ」 ・その時ふっと「オプティモア」が浮かんできた。 ・夢の中で「オプティモア」つて何、どんな意味? ・今、執筆中の論文の内容との接点を探すも不明。 ・なお夢の中で、次の様な連想を展開していった。 ・似た言葉には…optimum…optimize…optimist…option…optical… ・共通点は何か…選ぶ…見る… ・見るなら別に…visual…video…view…visit…visa… ・そうだ、英語はギリシャ語系とラテン語系の併用語だった。    忘れぬうちに起きて調べよう! (2) 夢の伏線その1「K点」 ・前夜床に入った時、隣室の妻と次男の声がした。 ・TVでスキージャンプを見ながら「K点って何」 ・「臨界点のcritical pointのドイツ語からさ」と  得意げに言い掛けたが、いとも軽く無視された。 ・一度喜びかけた潜在意識は打ちひしがれ不愉快。 (3) 夢の伏線その2「英語苦手に」 ・前日午後、英語字幕付きの衛星放送TVを見た。 ・半分も読解しないうちにスーパーが消えていく。 ・置いてけ堀された不快感、語学力減退の劣等感。 ・タ食事そのことを妻にさりげなく述懐風に愚痴。 ・潜在意識は英語力について神経質になっていた。 (4) 夢の伏線その3「最適解」 ・現在、日本企画計画学界向けの小論文を執筆中。 ・「問題には必ず最適解がある」との命題に対して  「解とは期待であり、主体者の価値観で異なり、  客観的条件により左右される。普遍的・絶対的  な最適解など有り得るか」と恐る恐る提唱した。 (5) 夢の伏線その4「字義・語源」 ・数日前、その論文の中で論理の特性を論述した。 ・帰納法と演繹法を論理学的解釈の前に字義解釈。 ・高校生時代から字の源に興味をもち六書を研究。 ・漢字だけで飽き足らず大和言葉や英語にも及ぶ。 ・時に触れ字義・語源の薀蓄を披露するのは快感。 (6) 夢の伏報その3「夢の中での対話」 ・先週初め「暁の発想をするには」を取り纏めた。 ・文中の「狙った夢を見るには」 「忘れない法」  更に「夢の中で顕在意識と潜在意識との対話」  のくだりではいささか得意を感じワーブロした。 ・夢と現との合間、α波での半意識思考法に自負。 (7) 夢の伏線その4「遂に8連発」 ・10年前、アツプル法を開発していた時の記録。 ・就寝前に自己暗示したテーマの夢を翌朝に見る  ことが1週間に5日達成でき、かなり役立った。 ・今月初め大脳活性化をテーマに久しぶりに挑戦。 ・8日連続の新記録を立て、大いに自信を強めた。 (8) 「オプティモア」の後処理 ・どの辞書を見ても「オプティモア」はなかった。 ・気掛りだった最適解(optimum)が産んだ造語。 ・最上級の最適解でない比較級の適解の意とする。 ・または条件付最適解を「オプティモア」とする。 ・ただし人に言っても分らない自分語に過ぎない。 ・夢とは一般に右脳型のイメージと言われている。  (こんなものを見た…、こんなことをした…) ・左脳型のものといっても、話し言葉に過ぎない。  (こんなこと聞いた…、こんなこと言った…) ・夢で言葉の意味を思考する抽象作業は聞かない。  (オプティモアは混同から生まれた造語だが) ・今は意識的に「考える夢」を意識して見ている。  (お陰で行動の夢は見ず、思考の夢のみ見る)  (ほぼ毎日仕事の夢を見る。毎週閃きがある) @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ ……ということは……の連鎖  これは平成6年5月22日の明け方に見た夢を忘れぬうち(脳がα波とβ波の混沌状態) に書き留めたものを基にまとめたものである。朝食後まとめるのに当たって、その場(脳 は正常なβ波)で思い付いた尾ひれを付けたり、掘り下げを加えてみたりした。  …ということは…を接続詞として順次論理展開することは、必ずしも論理的合同関係の 連鎖ではなく、連想の働きで類似関係への部分逸脱もあり、それが重なって最後は別の話 (我田引水)になることもありえる。また前論を受けて後論に続く因果関係の適正確率も 100%とはいえず“風が吹けば桶屋が儲かる”式の話になることもありえる。  しかし、各論の背後にはれっきとした主観的な同一性・近似性・類似牲があることは確 かである。…ということは…連鎖論のどれかの部分が主題(起点)についての一つの説明、 隠された意味への示唆、思わぬ解決策へのヒントとなりえる可能性がある…と言えないか…。 保証はないが可能性はある…ということは…検証してみる、実験してみる価値がある…と 言えないか…。つまり、この考え方は目的的に仮説を産み出すための手法…と言えないか…。 …ということは…これも一つの創造的手法である…と言えないか…? (1)「ああ、嫌だなぁ。どうも最近物忘れが多くなった」…ということは… (2)「何でもかんでも覚えようとしてるからじゃないのか」…ということは… (3)「世の中の物事は覚えるには余りにも多すぎるのではないのか」…ということは… (4)「脳は初めから全部を覚えるようにはなっていないのではないか」…ということは… (5)「脳に仕舞っておくには情報を整理することが必要なのだ」…ということは… (6)「乱雑で沢山あるものに秩序を与えることなのだ」…ということは… (7)「脳が納得できる条埋、順序をつけるルールが必要だ」…ということは… (8)「その人にとっての区分原埋、分類基華ということだ」…ということは… (9)「似たもの同士はまとめ、似ていないものとは分けることだ」…ということは… (10)「似てるとは何かをはっきりさせることだ」…ということは… (11)「似てるとは全部が同じではない、少しは違うということだ」…ということは… (12)「恒帯的に共通性がかなり存在することだ」…ということは… (13)「相違なるAとBでも共通点があればその点では似てるといえる」…ということは… (14)「市川亀久弥の“等価変換理論”でいうεcもそのことだろう」…ということは… (15)「似てる、例えるは異質結合のキーワードといえないか」…ということは… (16)「異なるAとBとの類比発想が創造の主流である所以ではないか」…ということは… (17)「画像類比を基盤とするアッブル法は脳の仕組みと合致している」…といえないか… 潜在意識下の問題意識が磁石となって、脳に去来するものは何でも引きずり込んできて、その 問題解決の補強材料や止揚材料としてしまおう…ということは…一面では身勝手な我田引水、 牽強付会であり、一面では創造的思考…といえないか… @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 夢を考える < 通 説 > < 私の仮説 > 記憶の構造 ・記憶には短期記憶と長期記憶との2種類 ・左の長期記憶を中期記憶と長期記憶に区分 ・短期記憶は二ューロンの閉鎖回路による ・中期記憶は記憶整理期と思考作業期の2種 (未整理の感覚情報で数秒説〜数十秒説) ・整理は記憶容量節約の為の廃棄・圧縮・重合 ・長期記憶は科学的変質をもたらすLTP (それ迄感受情報や想起記憶は原形のまま) (左右脳を海馬が管制して生涯期間保持) ・思考は前頭葉支配下の情報処理域での作業 ・超長期記憶の一部は脳幹領域に移管する (右脳の印象情報と左脳の言語情報は接続) < 諸 説 > < 私の解釈 > 夢の役割・概能 ・フロイド以来心理学・生理学的多数の説 (夢諸説の並列解釈と記憶仮説の敷衍拡張) ・睡眠には熟睡期とREM睡眠(夢見)期 ・生活の多様化と遺伝量限界から学習の必要 (夢見はREM睡眠期との説に反論あり) ・学習は認知〜記銘〜保持〜想起〜使用の鎖 ・入眠から覚醒までに両睡眠が交互に発現 ・進化史上、学習・脳容量の変化と夢と対応 ・覚えている夢は最終REM睡眠期のもの ・REM睡眠期と熟睡期の両方が記憶に関係 ・進化論上、単孔類以上の動物は夢を見る ・REM睡眠期に不要記憶の点検・催認・整理 ・覚醒時の海馬に熟睡期と同じΘ波を確認 (中期記憶にあるその日の経験を再現上映) (それは記憶が必要となる学習行動の時) (保存が必要な重要・特異な情報をマーク) ・新生児は1日8時間のREM睡眠をする  (要記憶構報と既存記憶とを比較対照する) (2歳でREM睡眠は大人並みの3時間)  (同一・類似の記憶には強化・迫加の準備) (神経細胞の樹状突起は3歳迄に急成長) (同一・類似がなければ新規開設の手続き) ・夢は脳幹のランダム信号での連想や想起 ・REM睡眠期に仕掛かり中の思考作業再開 ・夢はその日の休験のうち強い刺激が再現 (最近の意識的思考と平素の無意識的願望) ・夢の内客は個人の抑圧された欲求の産物 (前者は中期記憶残留の情報を材料にする) (覚醒時の危機での当人の対処法に関連) (管制塔の前頭葉が半覚醒睡眠での思考) ・学習直後の睡眠で記憶率が向上した実験 (論理的思考や複雑構造思考は馴染まない) ・夢はその日の誤情報を点検し除去する為 (従って夢には時間序列や因果関係がない) ・夢は脳が不要な情報を消去する逆学習説 (情報を類縁性・近似性で処理するのは通) ・夢見は記憶から排除した素材での絵描き (既存映像に付加や変形加工する創像も可) ・LTPがΘ波の存在と位相に関係する説 (材料不足なら長期記憶から想起して補充) (非論理的情報結合・変形が想像夢となる) (無意識的願望は脳幹が古記憶を呼び出す) (条理の外で抑圧願望が解消・発散される) (単体では性夢等、連結なら夢判断の対象) ・熟睡期に不要記憶の消去、必要記憶の記銘 (脳は局部単位で昼夜を通じて稼働と休憩)

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